賃貸併用住宅とは
住まいのひとつの方法として賃貸併用住宅がありますが、これはひとつの建物中に自宅と賃貸の部分が一緒になった建物です。
住宅の形態としては「戸建の住宅とマンションやアパートが合わさったもの」や「アパートやマンションの一部が自宅になったもの」など様々です。
このように自宅部分と賃貸部分が一緒になっているのが特徴で、それら部分をどのように設計するかは、それぞれの物件によって変わってきます。
住宅の形態については、オーナーの希望や土地の特性などによっても変わってきますので、その点を考慮して設計することになります。
賃貸併用住宅の間取り
賃貸併用住宅は大きく、2つの種類に分けることができます。
そのひとつが「上下タイプ」で、これは建物を横割にしたものです。
自宅を1階の部分に、そして2階を賃貸住宅にするパターンもあれば、その逆で、1階が賃貸部分で2階が自宅のものもあります。
このうち1階部分を自宅にするパターンは、庭を利用できる、階段を使わなくて済むなどがメリットと言えるでしょう。
そして2階と比べて賃料が低めに設定できるのも、メリットになります。
一方で2階が自宅のパターンは、屋上を利用でき、さらに上階のことを気にする必要がありません。
もうひとつは縦割タイプで、これは自宅と賃貸の部分が左右に位置しているのが特徴です。
自宅の部分が1階と2階にありますので、小さいお子さんがいたり生活時間帯が違ったりする際の騒音などを回避できるのが、メリットと言えるでしょう。
賃貸併用住宅が向いている方
賃貸併用住宅は次の人におすすめです。
まずは住宅ローンを利用している方で、賃貸併用住宅を利用することでローンの負担を軽減できます。
賃貸併用住宅を利用すると、家賃収入をローン返済に充当できるからです。
特に家賃単価が高めに設定されていれば、メリットは大きいと言えるでしょう。
次は老後資金の点で、将来的な老後資金を準備したい方にもおすすめです。
賃貸併用住宅によって得られる家賃収入で、将来の老後資金を貯めることもできます。
そして、二世帯住宅として利用したい方にも最適です。
最初の頃は賃貸併用住宅として利用し、余裕ができれば親世帯や子供世帯と一緒に、二世帯住宅に転用するのもひとつの方法です。
賃貸併用住宅のメリットとデメリット
賃貸併用住宅のメリットとしては、次のものがあります。
具体的には、「条件によっては低金利住宅ローンを利用できる」、「家賃収入があるので住宅ローンの負担を軽減できる」、「敷地を有効活用できる」、「各自のライフプランに合わせた計画が可能」です。
デメリットとしては、「設計に失敗すると快適な住まいを実現できない」、「賃貸需要によっては空室リスクが出てくる」、「売却しにくいこともある」などです。